物質関連症 | 用賀こころのクリニック 用賀駅北口から徒歩1分の精神科
物質関連症
本来人間の体内には無い物を娯楽や治療目的で摂取して、その量が多くなって直接的な精神症状を生じる中毒と、止められなくなりその物質を使うことが生活の中心となってしまう依存とが大きな問題となっています。
物質関連症の原因物質としては違法薬物が有名ですが、古くからの嗜好品のアルコールやタバコ、治療薬である睡眠導入剤や抗不安薬、市販薬として入手できる解熱鎮痛剤、咳止め薬、風邪薬などもあります。
特に10代の物質関連症では2010年代は危険ドラッグの割合が大きかったですが、2020年代に入ってからは市販薬の割合が7割を占めていると言われています。これらの原因物質は、少量であれば娯楽や治療のひとつの方法になり得ますが、量が増えてしまうと物質関連症になる可能性が高まります。
物質関連症の有病率は、それぞれの物質によって変わりますが、10から30%と高い率が報告されています。
治療ではまずそのような使い方に至った、生きづらさや、苦しみ、精神的な孤立に、その人自身に目を向けることが必要です。自分で止めてみよう、という思いを持てるかどうかが大切です。
また、身近な人からの手助けや同じ物質関連症を乗り越えた人からのアドバイスをもらい乗り越えようとする人たちと一緒に話をすることも治療の助けになると言われています。